清原達郎氏(65)といえば昨年退社するまで、投資運用業「タワー投資顧問」(東京都港区)の運用部長を務め、最後の「長者番付」が公表された2005年、年収約100億円で日本一になったこともある。
今年3月に出た著書『わが投資術』(講談社)はたちまち24万部を突破。”伝説のファンドマネージャー”故、昨今のSNS型投資詐欺でも森永卓郎氏、前沢友作氏、堀江貴文氏などと共に清原氏も成り済ましされ、11月19日の「毎日」で大きく紹介されたほどだ(冒頭写真)。
今回、報じるのは、タワー投資顧問で長年、その清原氏の下で働いていた植村友彦氏(51)。
清原氏は2018年ガンの手術で声帯を失っており、以降、実質、タワー投資顧問で運用を取り仕切っていたともいわれるほど清原氏の右腕的ファンドマネージャーだった(現在も在籍)。
清原氏は東大教養学部卒だが、植村氏は東大法学部卒。そして年収30億円稼いだ年もあるという。
実はこの植村氏、『週刊新潮』のそれも本紙でよく紹介していた「マネー欄」で、名前こそU氏と伏せられていたが、22年5月5日・12日合併号で取り上げたことがある(右下写真)。
その記事タイトル通り、仕事絡みの理由で偽装離婚を促し「詐欺的離婚」をしたという内容だ。
浮気など個人的な理由ならともかく、上場企業「澤田ホールディングス」(=現「HSホールディングス」8699。東証スタンダード。東京都港区)の株式運用絡みの詐欺的離婚となれば公益性もあるだろう。
この2年半ほど前の新潮記事が出た時は、まだ妻が東京家裁に”詐欺”を理由に離婚取消しを求めた訴訟は結論が出ていなかった。
そこで、本紙ではその顛末を報告したい。
その結果が、タイトルの「重婚」中なのだ。
読者は、わが国でそんなことがあるのかと思われるかも知れないが、その理由も述べたい。
まず、具体的にどういう仕事絡みだったのかについては、新潮記事に詳しいので、ここでは簡単に述べる。
タワー投資顧問は、まだ澤田ホールディングスの社名だった20年2月当時、現HSホールディングス(以下、HS略)の株式を27・87%所有していたが、同年2月20日に1・57%売却している(新潮記事では1・75%となっているが誤記。翌21年5月までに約2%まで低下)。この判断をしたのが植村氏だった。