アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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亀井元大臣+渋沢栄一、萩生田大臣の名も悪用――「公益財団法人に内定」と謳っていた「電柱検査」詐欺疑惑団体

 本紙では9月5日、一般社団法人「全国非破壊検査協会連合会」(東京都千代田区。中村順子理事長)なる団体などが、経済産業省から電柱の検査の委託事業を受けていると虚偽のことを告げ、電柱検査に係る実地権利話を持ちかけて金銭を要求する詐欺行為を行っていたようであることを報じている
その際、同団体の理事に、亀井静香元金融担当大臣(左下写真)が勝手に登記(ただし今年7月に就任登記抹消)されていたことも報じたが、信用付けのために、萩生田光一衆議院議員(冒頭左写真)、新一万円札の顔になっている渋沢栄一氏(冒頭右写真)の名も悪用していたことがわかったので追加報道する。
まず、萩生田衆議院議員の方だが、横の写真を見ていただきたい。
 関係者によれば、中村理事長は「全国の電柱を点検・修理するためには経産相から公益財団法人の認定を受ける必要がある」ということで、一般財団法人設立前からロビー活用を行っていたという。
その甲斐があり、設立は2021年11月だが、翌22年3月31日には経産省から内定を得たとして、同省からその証拠として出されたというのがこの文書だ。当時の経産相は萩生田氏。
もっとも、本紙既報のように、中村理事長はその前に詐欺容疑で逮捕され一審、二審とも有罪(執行猶予。その後、上告棄却となった模様)だったことから、理事長を替える必要があり検討されている間に内閣改造があり、萩生田氏は22年8月に大臣を下りたので、その話はなくなったという。
だが、そもそも刑事裁判で、しかも有罪判決が下りている者が理事長の一般財団法人に公益財団法人内定が承認されたり、それを証明する文書が出るとも思えず、この文書は偽造と思われる。
一方、渋沢栄一氏の名が出て来るのは、先の内定承認は、渋沢氏の理念に基づき、経済道義を高揚することを目的とする公益財団法人「渋沢栄一記念財団」(東京都北区)の総裁を騙る者が動いた結果とされているから。

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