アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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心霊スポットと化した「鳥羽ロイヤルホテル」経営会社代表の冤罪事件

 今や三重県においては廃屋探検ないし心霊スポットの一大メッカになってしまっている感のある鳥羽市安楽島町の旧「鳥羽ロイヤルホテル」。
この地上9階建て、客室数83、収容人員約500人の建物は1972年に設立された。風光明媚な伊勢志摩国立公園内にあり、真珠養殖の地としても知られ、当初、経営は順調だった。94年度でも約8億円売上げていたが、バブル崩壊がいよいよ本格化した97年度は一挙に売上が半減。98年3月には実質倒産した(負債総額は約23億円)。
以来、実に20年以上が経過している。
解体されないのは、一度解体しようとして作業員の死亡事故が発生。以来、幽霊が出るようになり中止したという未確認情報が出る始末で、ますますその手のメッカになってしまっている。
そして、このホテル跡地、本当に呪われてしまっているとの説もあるほど。
というのは、ホテル経営者は本気で再建を目指していたのだが、2000年に同ホテルの社員寮敷地内から放射性鉱物モザナイトが大量に見つかり警視庁公安部などが捜査して大騒ぎになったかと思えば、20年1月には再建を目指していた現ホテル所有者が冤罪と思われる件で逮捕される事態に(現在、上告し保釈中)。ますます再建に時間を要することになってしまっているからだ。
 本紙がこのホテルに注目するのは、むろん心霊スポットのメッカとしてではない。
前述の逮捕・起訴(横領容疑)が、余りに理不尽な内容と思われるからだ。
実は逮捕後の20年10月、代理人弁護士が「検察官適格審査申立書」を出している。その代理人とは、あの和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚の再審請求の代理人を務める生田暉雄弁護士。本紙では今年9月にこの書籍を紹介したばかりだが、同弁護士は林死刑囚が無罪なのは明々白々であると言い切っている。
こちらの検察官適格審査申立も、毒カレーの判決を下した裁判官に対してと同様、鳥羽ロイヤルホテル社長被告を起訴するような案件でないことは明らかなのに起訴した担当検察官は検察官としての適格性が疑われること大と痛烈に批判する内容だ。
本紙はまったく偶然に今回の件を知ったわけで、ここにも生田弁護士が登場とは奇縁というしかない。
以下、その核心部分を紹介する(+被告の「陳述書」も参考)。

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