アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

詐欺師営業マン実刑でも、問われない保険・保険代理店の責任

 本紙では2020年4月、被害者3名が、保険代理店で営業マンをしていた、ファイナンシャルプランナー(FP)でもある柏木達哉と、彼が所属していた保険代理店3社などを相手取り、総額計約8200万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたことを報じている
柏木は保険営業と並行し、FPの地位を悪用し、「資産運用の相談に乗るためには、あなたの資産状況を全部知らないといけない」などと言って聞き出し、資産家であることがわかると、投資詐欺話をセッセと持ち込んで詐取していた。
その額は刑事事件で認められた分だけでも約20名から総額約6000万円。提訴時は公判中だったが、現在は懲役6年の実刑が確定し、中国地方の刑務所に服役中だ。そして、柏木による被害総額は数十億円とも言われ、保険営業と並行ではなく、投資詐欺話の方が主で、保険営業マンというより詐欺師そのものだったとの見方もある。
 ただし、本紙がこの民事提訴の件に注目したのは、今回、訴えた被害者3名は、ネット上の「保険マンモス」、「保険のビュッフェ」(現・マネードクター)経由で、そこと提携していた保険代理店の「支店長」、「副社長」などの肩書の柏木が派遣されて来て、大手保険会社の保険を勧められた(=大手保険会社の信用もある)わけで、にも拘わらず、保険会社は「保険のことなら対応するが、投資詐欺は柏木個人の行為」とまったく相手にされず、弁護士にも端から勝ち目無しといわれ被告としなかったものの、それでも保険代理店を被告とし、それさえも稀なことで、その訴訟の行方が気になったからだ。
結論を先に言えば、昨年11月30日に判決が出た。
だが結局、そもそも判決が出たのは原告3人のなかでもT氏(女性。提訴時37)に対して柏木は約3070万円を、それにもう1人のT氏(女性。57)に対しては、柏木と共同して詐欺を働いたとされる安藤和史なる者に対し約2746万円の支払い命令が出ただけだった。
しかも、柏木は服役中だし、安藤なる者も破産状態で、実際には資金回収はまったく出来ないと思われる。
いったい、どういうことか?
「こんなことでいいのでしょうか? これでは、今後も柏木のような詐欺師が暗躍するだけです。しかも、被害に気づいた者は当然、保険会社に連絡しています。ですが、ほとんどの保険会社は柏木は優秀な営業マンだったことから、詐欺行為を知りながら、柏木が営業することを放置していたと思われます」(関係者)

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