「上海電力」は中国の大手電力会社だが、その100%子会社「上海電力日本」(東京都千代田区)がわが国に設立されたのは2013年9月のこと。
この日本法人、現在、わが国各地で数多くの太陽光発電事業を実施、計画しているが、手掛けたわが国における第1号は大阪市が主導した「咲洲メガソーラ発電事業」。市有地の賃貸借の入札当事者でなく、2014年7月、落札企業から譲渡という異例のかたちで参入したことから、当時の橋下徹市長の便宜供与疑惑も出ていた。
根本には、わが国の安全保障上重要なメガソーラの電力インフラを、実質、中国政府の直轄企業とも見られる上海電力に与えていいのかという点。わが国メガソーラ発電事業の大半を中国系、それも上海電力が行っている。そして、中国政府と上海電力の関係は極めて密と見られているからだ。
したがって、上海電力の「手先」ということは、イコール中国政府を意味し、本紙は極力こんな言葉は使いたくないが、イコール「売国奴」ではないかとの批判の声も出て来ることになる。
本紙が今回、この件を取り上げるのは、現在発売中の月刊経済誌『ZAITEN』9月号で、「上海電力の『手先』として暗躍する元政府関係者」というタイトルの2頁記事(冒頭写真)が出ているからだ。
筆者の時任兼作氏は、ひじょうに公安情報に強いジャーナリストして知られる。
その時任氏が、公安関係者のコメントを多用し、上海電力の存在が橋下氏との関係などでメディア露出し悪名が高くなったので、現在は、上海電力のダミーとしてA氏が動いている旨の内容を報じている。要するに、A氏はわが国の公安の監視下にあるということだ。
この記事では、このA氏の実名は伏せられている。
しかし、1982年東大経済学部卒、大和証券→ゴールドマン・サックスに。そして安倍政権下で国交省観光庁アドバイザーといえば、「山崎養世」氏を名指ししているに等しい。(横写真=上海電力のダミーとしてA氏が昨年2月に設立したとされる再生可能エネルギー事業コンサル会社入居ビル)
そして、この山崎氏といえば、本紙では今年3月16日、わが国における中国人仕手集団の頭目=許振東氏との関係で記事にしていた。その際、三浦瑠麗氏のダンナ・三浦清志氏との関係にも触れていた。
そこで、これを機会に以下、その記事配信後の取材で判明した事実などを報告する。