アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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本紙指摘通りの疑惑で――提訴されていた旧「中小企業HD」の筆頭株主

 本紙でも既報のように、約2年前、経営陣が刷新され、これからは中小企業を元気にするなどとして、社名を従来の「クレアホールディングス」から「中小企業ホールディングス」に変更したものの、何らめぼしい実績を上げられず、岡本武之社長は6月26日に退任。ダスキン代理店最大手「ナック」(9788。東証プライム)の創業者で元社長の西山由之氏(右下写真)が代わって社長に就いた同社――。
同日、社名をさらに「創建エース」(1757。東証スタンダード)に代え、本社も新宿区に引っ越し新たなスタートを切った。
だが、本気で経営刷新し業績を上げていくつもりなら、未だ筆頭株主であるM氏とは、完全に関係を切った方がいいのではないだろうか。
このM氏が筆頭株主に就いたのは2020年6月。その1年前に新株予約権付社債に7億7500万円拠出し、株価が上がったことからすべて株式に転換(転換価格は35円)したからだ。現在も8・57%で筆頭株主だ(ただし、今年3月に創建エースは新たに新株予約権を発行しているので行使と共にその比率は下がる)。
そのM氏、今年3月末、大阪地裁に提訴されていたことがわかった。報奨金等請求事件で、その額は1億円(冒頭左写真)。
原告が報奨金を求める内容は、もろにクレアホールディングス時代の事業に関するスキームのことで、しかも原告の主張通りなら、M氏は新株予約権に転換しない約束だったというのだから、彼が筆頭株主になることはなかった。
本紙では、提訴に至ったそのトラブル内容につき、「『クレアホールディングス』経営陣の不徳」というタイトルで20年10月に記事にしているのでご覧いただきたい。その記載は、今回提訴の訴状内容とほぼ一致している。

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