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<報告>法制審議会「共同親権」具体的検討へ受け、盛り上がった「オレンジパレード」

 報告が遅くなり誠に申し訳ないが、去る5月5日の「こどもの日」、東京・渋谷で、離婚後の「共同親権」導入を求める別居親らによるデモ行進「オレンジパレード」があった。
このオレンジパレード、2019年に1回目があり今回が6回目だったが、約350人がデモに参加し、これまで最多という。
21年2月、上川陽子法務大臣(当時)の下、法制審議会で「共同親権」制度が初めて検討課題に。22年8月予定の中間試案は見送りになったものの、11月に現状の「単独親権」と「共同親権」併記に。だが、今年4月18日、法制審議会の部会は、離婚した父母の双方が親権を持つ「共同親権」制度導入を前提に議論して行くことで合意したのだから、パレード参加者が増え、例年以上に熱気を帯びたのは無理もないだろう。
非公開の部会では、婚姻中のドメスティックバイオレンス(DV)や虐待を引きずるとの懸念の声もあったようだが、法務省が22年12月~23年2月まで、離婚後の共同親権の是非についてパブリックコメントを公募したところ、1947年の民法改正で採用された離婚後の単独親権は、この間の女性の社会進出、育児に関心を持つ男性も多くなるなか、合理性を失って来ており、少なくとも父母双方が離婚後の共同親権を望む場合、それが何より「子の最善の利益」にかなうといった意見が多くあったそうだ。また、G7国のなかで単独親権はわが国だけという現実も、「共同親権」導入に向けた具体的検討を後押ししたようだ。
オレンジパレードの方に話を戻ると、午後1時30分までに「神宮通り公園」に参加者は結集。パレード前の集会には共同親権制度導入を公約に掲げる「維新」から石井章、石井苗子、梅村みずほ、串田誠一の各参議院議員が。自民、立憲の地方議員も多数参加した。
 そして2時からは国会議員らを先頭にパレード開始。
渋谷駅周辺→表参道→原宿を回り約1時間半で元の公園に。
本紙はこのパレードにも参加した「桜の会」の平山雄一郎代表  (下左写真の右端人物。地方議員と)との縁から報じているが、共同親権の国会質問の草分けで、このパレードに参加した中津川博郷元衆議院議員からは、平山代表が子どもとの離別に悩み自殺を図ったものの一命を取り留めた直後、中津川氏に会い、同氏の提案で「桜の会」を立ち上げたエピソードも披露されたという。
法制審議会の今後の議論では、共同親権の対象を子どもに関するいかなる内容にするか、DV対策など、具体的な制度設計に焦点が移る。その行方が注目される。

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