アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<紹介>本紙・山岡も出演――安倍元首相ドキュメンタリー映画『妖怪の孫』を試写して

 邦画史上初となる現役総理大臣(菅偉義元首相)のドキュメンタリ映画『パンケーキを毒見する』も監督・制作した内山雄人氏が監督。テレビマンユニオンも制作担当。配給は日本アカデミー賞作品『新聞記者』、官邸政治の闇を描いた『i-新聞記者ドキュメント-』も手掛けたスターサンズによる、安倍晋三元首相のドキュメンタリー映画。
全国公開は3月17日からだが、本紙既報通り試写したので、その感想を述べたい。
ただし、まだ公開まで日があるので、今回は本紙・山岡がなぜこの映画に登場することになったのか、どんな役回りなのか中心で、作品全体に関しては公開前に再度、報じたい。
この映画、ほぼ2時間近い大作だが、山岡が登場するのは1時間20分ほど経過した後半。山岡が起用されたのは、安倍元首相の山口県下関市の自宅放火未遂事件の主犯を取材し、選挙妨害を地元の安倍事務所が依頼したことに端を発する証拠の「念書」を入手したから。その念書には見返りの内容も記されていたが、その約束が実行されなかったため、工藤会系組長らに火炎瓶投てきを依頼したと見られる。
内山監督からはどんな作品になるのか説明を受けていなかった山岡は、是々非々の内容と思っていたのだが、試写して、徹底した反安倍政権の内容であることを知った。また、山岡の登場する自宅放火未遂事件に関する部分が、その疑惑につき安倍首相(当時)に国会質問をしてくれた山本太郎参議院議員と共に約13分もあり、大きく扱っていることを知った。
なぜか?
 この映画は、安倍政治が6人に1人が貧困ともいわれる国民分断を促し、憲法の精神を法解釈だけでねじ曲げ、「昭和の妖怪」ともいわれた祖父・岸信介元首相の悲願だった憲法改正=戦争への道に突き進む先鞭を付けたと。そんなことになったのは電通と組んだメディア戦略で国民を誤導。本来、それを正すのがマスコミの役割だが機能しない。前半、このメディア戦略と、先進国ではあり得ないマスゴミぶりにつき20分以上時間を割いている(西田亮介・東京工業大准教授。マーティン・ファクラー元ニューヨークタイムズ東京支局長登場)。
山本議員は安倍首相(当時)に、「暴力団とつながりのあるような人間に対して民主主義の根底をひっくり返す選挙妨害を発注する」とはどういうことかと迫ったが、安倍政治の手法そのものも、”民主主義の根底をひっくり返す”ものだ。そして、山岡の報じた重大疑惑につき大手マスコミは無視した。しかも、安倍政治に物申したら官僚だと左遷されるなど痛い目に会い、その点も、本紙・山岡の場合、階段で一回転し最悪の場合死もあり得たから、この不可解な事故の件まで映画で取り上げたのだろう。
むろん、鈴木エイト氏も登場し旧統一教会問題にも11分ほど割いている。その他、登場順に、米国の安倍氏評価(4分)、アベノミクス(7分。古賀茂明・元通産官僚)、安倍氏と岸氏の人クロ(15分。政治ジャーナリス・野上忠興氏。政治団体・一水会の木村三浩代表)、官僚の本音(覆面で。9分)、地元・下関の様子(9分。元市議の田辺よし子氏)、安倍氏の憲法に対する考え(15分。憲法学者で弁護士の小林節氏)と続いている。
ハッキリいって、娯楽映画ではないし、一般受けはしないだろう。だが、一人でも多くの国民が見るべき大切な内容が詰まっている。

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