アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「王将事件」、暴力団幹部逮捕で本当に事件は急展開するのか!?

昨10月28日、「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」(9936。東証プライム。京都市山科区)の大東隆行社長(当時)が射殺された事件で、京都府警が工藤会系幹部の田中幸雄幹部を殺人容疑などで逮捕したことは大手マスコミ既報の通り。
田中容疑者は大手ゼネコン「大林組」九州支店の社員が乗った乗用車を銃撃した事件で、実行役を務めたとして銃刀法違反容疑などで逮捕・起訴され、19年11月に福岡地裁から懲役10年の実刑判決を言い渡され、その後、その刑が確定し、福岡刑務所に服役していた。
したがって、京都府警は同刑務所に出向き、刑務所内で逮捕。警察車両で、京都府警の山科警察署に身柄を移した。
銃撃事件の実行役だったことから服役していたこともあり、大手マスコミのなかには「物静かなヒットマン」などと報じているところも。事件からすでに9年近く経ち、迷宮入りかとの観測も出ていただけに、実行犯逮捕で、一挙に事件解決かと安堵する関係者は多いし、それは一般人も同じだろう。
だが、本当に今後、スンナリ事は運ぶのだろうか?
逮捕した京都府警も、田中容疑者が本当に実行犯と思っているのだろうか?
本紙はこの王将事件を、これまでかなり精力的に報じて来た。
関連記事は20近くあり、警察が犯人と見ていた者も直接取材している。
その2016年1月と8月の記事のなかで、実はすでに今回逮捕した田中容疑者のことに触れていた。
「大手マスコミは昨年12月、殺害現場の遺留品から検出されたDNAが九州の暴力団組員と一致したと一斉に報道。もっとも、その後、この組員には完全なアリバイがあったようだ」(1月記事
「たばこの吸殻組員Tの属する直系組織は福岡市内が拠点」(8月記事
京都府警は15年12月にDNA鑑定で田中容疑者を特定。15年12月13日、大手新聞は一斉に報じ、「読売」(大阪版)は、「遺留品 九州の組員DNA 京都府警 年明け 合同捜査本部」と見出しを打っていた。合同捜査本部は福岡県警を指す。
では、それにも拘わらず、なぜ、それから7年近くも田中容疑者逮捕に踏み切らなかったのか?

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