本紙では7月31日、安倍昭恵夫人が、安倍晋三元首相の事件後初めて、8月1日から3日まで山口県入りとするとスッパ抜いたが、その通りとなった。
1日昼過ぎ、宇部空港に到着。そして空港近くの、安倍氏がよく利用していたお店で安倍氏が好物だったカレーを食し、その後、長門市の安倍家のお墓参り。そして、同日中に下関市に入り、放火未遂事件のあった市内の自宅泊。
翌2日は、下関市役所に出向き、市役所に安倍氏を悼む献花台を設けてくれたお礼も兼ね、あの「桜」事件で安倍氏を擁護した前田晋太郎市長を表敬訪問する予定だったが、前田市長が新型コロナに感染したことが明らかになった(39度の発熱。10日公務復帰予定)ため、副市長、市議会議長らが対応したという。そして、その後には安倍事務所や後援会関係者らと安倍氏死去に伴う衆院山口4区補欠選挙の後継者の件などが話し合われた模様だ。
そして翌3日には山口県庁を訪ね、県内に設置された記帳所のお礼も兼ね、村岡嗣政知事や県議会議長、さらにその後、自民党県議団と面会した。
そして、村岡知事と面談した際に、県が計画している「県民葬」の件につき、昭恵氏は「大変ありがたい」と言い、県民葬を執り行うことを了承したという。
村岡知事は7月15日、県庁で記者団の取材に対し、安倍氏の県民葬を実施する考えを示していた。しかしながら、その際、「遺族の了解を得られれば」との条件付きだった。逆にいえば、昭恵夫人が断れば、しない余地もあったわけだ。だが、昭恵夫人は、「国葬」を巡って国論が二分され、国会閉幕後に閉会中審査がある直前のこの県庁訪問時、「大変有難い」とあっさり了承したのだった。
「国葬」は9月27日、東京・日本武道館で予定されているが、県民葬は10月15日、下関市にある県国際総合センター「海峡メッセ下関市」(上右写真)で行う計画だという。