「プロミス」といえば、現在は「三井住友フィナンシャルグループ」(8316。東京プライム。東京都千代田区)傘下のカードローン事業の一つとして名を残すだけだが、過払い金問題などで経営が厳しくなり、「武富士」を除いて軒並みメガバンクに吸収される(プロミスの場合は2012年4月)まで、「武富士」「レイク」「アコム」と共に4大サラ金の一つだった。
そのプロミスを創業したのは神内良一氏。
2017年6月、90歳で死去したが、1996年にプロミスを東証1部(当時)に上場させるや、翌97年、(有)「神内ファーム21」(北海道樺戸郡浦臼町)を創設。生活の中心を金融業から農業事業にシフトさせるという、強欲だった武富士創業者で、本紙・山岡に対する盗聴事件などで塀のなかに落ちた、武井保雄氏とは大違いの人物だった。
その妻、神内良子氏は現在82歳ながら健在。良一氏から相続された兵庫県加東市の、かつて女子プロゴルフのトーナメントが開催されていたゴルフ場のゲストハウス(冒頭写真)で従業員と共に生活している。
その生活はすでに20年近くにも及ぶのだ。
ところが、このゴルフ場の経営会社の株を51%取得していると主張する者が現れ、良子氏は“終の棲家”を追われる危機に瀕している。
そこで良子氏は今年4月、このゴルフ場所有会社の全株式は自分が所有する確認を求め、51%を所有するという会社を相手取り、神戸地裁に提訴した。
その相手とは、「バンリューゴルフ」(兵庫県姫路市)。
同社は大手の企業信用調査会社データによれば、傘下に全国14ものゴルフ場を持つ大手ゴルフ場運営会社。
どこにそんな資金があるのかと思ったら、バンリューゴルフの代表・村上真之助氏(=上右写真。64)は、牛肉、内臓肉輸入の先駆「エスフーズ」(2292。東京プライム。兵庫県西宮市)の社長ではないか。