警視庁捜査2課は11月10日、自らが主催したセミナーで知り合った都内在住の60代女性に対し、茨城県内に高齢者施設を作るという架空の話を持ちかけ、そのために急ぎの資金がいるとして、その60代女性が港区に持つ不動産を担保に3億円を騙し取った(結果、その不動産は競売に)詐欺容疑で、飯田正己容疑者(56)ら3名を逮捕した。
このセミナー運営会社は「Regolith」(東京都中央区)というが、16年7月までは「Shunka」なる別会社がやっていた。
本紙既報のように、このShunkaは「ロゼッタ―ホールディングス」なる会社の子会社で、ロゼッタは18年2月に破産するが、飯田容疑者は社長をしていた。そして、このShunkaは「Hana倶楽部」(その後「ROSE倶楽部」に)なるセレブ志向中高年女性の交流の場を運営していたが、実施は金持のカモを見つけるためで、その被害総額は300億円とも言われていた。
そして、Regolithに運営が移った後も、同社社長はShunkaの元部長だったように、実質的経営者は飯田容疑者のままだった。
そして、かつてこんなセミナー向け雑誌に安倍昭恵夫人(当時は首相夫人)が登場。また、安倍元首相が何度も表紙に登場する警察専門雑誌にこのセミナーの広告を掲載し、こんなところに広告を出せるのは警察の信用あってのこととばかり、夫人同様、結果的にしろ、この詐欺商法のPRになっていたことは本紙既報の通りだ。