アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「東京機械」株買い占めで注目――「アジア開発」前社長=元衆議院議員の不徳

 本紙でも既報のように、「東京機械製作所」(6335。東証1部。東京都港区)の株買い占めはわが国の経済安保上からも(下写真=「読売」9月25日記事)注目されているが、その買い占め側の香港系投資会社「アジア開発キャピタル」(9318。東証2部。東京都港区)の前社長は日本人、それも元衆議院議員で、昨年11月まで5年近くも就いていた。
筆頭株主だった香港金融大手サンフンカイに共通の知人がいて、経歴上もすばらしいということで抜擢された。
網屋信介氏(冒頭写真。63)のことだ。
一橋大法学部卒。山一証券入社→モルガン・スタンレー証券→UBS証券に転職。93年には地元の鹿児島県鹿屋市長選挙に出る(無所属)も落選。その後、メリルリンチ証券などで務めている。
そして09年衆議院選挙で鹿児島5区から出馬(民主党公認)し復活当選。12年選挙で再選を目指したが落選している。
今後、地元の市長選を目指しているようだが、それは父親が鹿児島県議会議員だったこともあるのだろう。
本紙が今回この網屋氏のことを取り上げるのは、単にアジア開発の社長だったからではない。
網屋氏が社長辞任ほどない今年3月10日、アジア開発HPの「お知らせ」欄に、「当社連結子会社である株式会社トレードセブンのグループ化から今回の事業撤退までの経緯に関する補足説明」というタイトルの文書が載った。
 これだけでは何のことかわからないが、網屋氏が社長時代、アジア開発の連結子会社にした「トレードセブン」(T7)や、同じく網屋氏がアジア開発側に紹介した別の複数の会社との取引を巡り不透明さがある上、、網屋氏はこの取引会社間でリベートを得ていた疑惑もあるなどと記され、実質、網屋氏を告発する内容になっていた。
これに対し、網屋氏は記事削除の仮処分申立を東京地裁に行い、3月31日、東京地裁は仮処分を認め、リベートに関する記載など一部は削除された。
ところが、仮処分決定直前の3月23日、アジア開発は証券取引等監視委員会の立ち入り検査を受け、前出・T7などが行っていた西日本地域の高速道路などの管理を行う「NEXCO西日本」へのリチウム蓄電池購入に関する取引につき、「循環取引」疑惑を知ることに。
そこで特別調査委員会が設けられ、その調査報告書が6月22日にIRされたが、同委員会は、T7や他の網屋氏紹介の複数の会社も関与したこの取引において、NEXCO西日本にリチウム蓄電池は納入されておらず、循環取引だったと認定した(網屋氏のリベート疑惑については、会社に直に関係しないとして検討されず)。
上場企業が循環取引に加担していたとなれば社会的信用失墜は明らか。しかも、同報告書は「循環取引」=「架空取引」故、連結決算を修正すべきとしているが、その循環取引分を除くと、アジア開発の例えば19年3月期の連結売上高は実に7割も減ることになる。大変な問題なのだ。この件は、本紙ですでに報じているのでそちらの記事をご覧いただきたい。
こうした経緯、疑惑から、アジア開発側は網屋氏に対し訴訟の準備をしているという。

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