最近、「デイリー新潮」が、幼稚園から大学まで実に30を超える教育機関を傘下に抱え、「日本大学」に次ぐ規模を誇る「帝京大学」、「帝京平成大学」などから成る「帝京大学グループ」創立家・沖永一族兄弟の骨肉の争いにつき取り上げている。
実際は『週刊新潮』のマネー欄の19年11月21日号に載った記事(冒頭写真)が、宣伝の関係でデイリー新潮に最近再掲され、それがさらにヤフーなどでも紹介されているだけのこと。しかしながら、日大の捜査を今、東京地検特捜部がやっていることを思えば、同じマンモス大学で何が起きているのか? と嫌でも関心が向くというものだ。
その記事の内容は、兄がトップで、帝京中学、帝京高校などを経営する「帝京学園」は、弟が経営する「帝京大学」に7億4000万円の債務があることから、文部省から兄は帝京大学側に返済するように指導されているが、総資産5850億円のリッチな帝京大学が、しかもこの借金の原因はそもそも帝京大学側が帝京学園側の土地を「召し上げ」たことにあるようなのに、知らんぷりして、なぜ総資産100億円程度の帝京学園をイジメるのかという兄側の言い分に立ったものだ。
帝京グループは、愛媛県大洲市出身の沖永荘兵衛氏が1931年に設立した「帝京商業学校」が前身。
2代目の故・沖永荘一氏(2008年9月死去。享年75)が同グループを大きく発展させ、現在はその荘一氏の次男が帝京大学を率いる。なぜ、長男でなく次男かといえば、東大医学部出身の荘一氏はそのことに拘り、次男が同じく東大医学部出身の嫁を取ったことから次男を優遇した結果という。
それはともかく、筆者の想像だが、この骨肉の争いには、2代目沖永荘一氏の株式投資好きが原因の気がする。