静岡県警捜査2課と沼津警察署は9月23日までに、竹原虎太郎容疑者(52)ら5人を破産法違反(詐欺破産)容疑で逮捕した。
駿河湾に浮かぶ無人島に建てた高級ホテル「淡島ホテル」(静岡県沼津市)の経営権を、18年4月、竹原容疑者が代表の「オーロラ」(名古屋市中区)が実質、取得していた。だが、第三者破産申立がされ、19年12月、静岡地方裁判所沼津支部において破産手続開始決定が出ていた。
ところが、竹原容疑者らは破産申し立てした後の19年10月、淡島ホテルが持っていた借地権(約1億3000万円相当)を破産申し立て前の日付に遡り、オーロラの子会社になっていた「淡島マリンパーク」に移転させ、債権者の不利益になるようにしていた疑いがあるという。
本紙では、この竹原容疑者は以前から「再建屋」として悪名が高かったところ、この淡島ホテルを巡っても、同ホテルの会員権を持っていた者、債権者との間で、自分の利益だけを優先し強引かつ違法とも思える営業活動をしていたことから「淡島ホテルを守る債権者の会」が立ち上がり対立。本紙では何度も取り上げていた。