この連載の前回83回で、コロナ禍のなか、東証2部上場の飲食大手「グローバルダイニング」(7625)が3月22日、営業時短命令に対し東京都を相手取り民事訴訟を提起したが、グローバルの長谷川耕造社長を裏で政治的意図から焚きつけた者がいるのではないかとの見方を紹介した。(冒頭写真は有料記事部分で解説)
そうしたところ、政府関係者から、その通りということで情報が寄せられたので追加報道する。
「菅首相は3月5日、今年1月8日から始まった緊急事態宣言(2月8日から3月7日までもう1カ月延長)の2週間の再延長を正式決定したが、水面下では、昨年4月の安倍首相時代以来の、今年1月の緊急事態再発令は小池都知事ら4知事(神奈川、千葉、埼玉)の要請に政府が屈したかたちになったので、その二の舞にならないように先手を打った結果でした。
それを暴露するかたちになったのが、3月7日の民放番組における神奈川県の黒岩祐治知事(横右写真の左から2人目)の発言。小池都知事から3月1日に再延長せざるを得ないと、さらに2日に千葉の森田健作知事(当時)、埼玉の大野元裕知事もすでに延長に賛成しているとの電話をもらったので、森田・大野両知事に電話確認したところ、2人共、逆に“黒岩さんが賛成だからといわれて賛成した”といわれたと。こういう小池都知事の動きを官邸が知った結果ですよ。
しかし、この黒岩氏の発言、正確ではありませんでした。小池都知事は森田知事とは直にやり取りしていなかったし、大野知事は知事で黒岩氏から直に問合せがあったのは事実だが、政府に再延長の要請をするという話は知らないと答えたんですから」
緊急事態宣言の再延長が、国民のことより、まずは自分が目立つことにあるとすればとんでもない話だが、菅首相が先手を打って再延長も決めたのが本当ならどっちもどっちだろう。
しかも、この政府関係者は、この黒岩氏発言同様、今回のグローバルの提訴も、同様の意図が見え隠れしているというのだ。