本紙では、香港の上場企業「北京北大青鳥」のトップだったものの、不正を働き中国市場を追われた許振東氏(56。冒頭写真)なる者が来日し、わが国仕手筋などの闇人脈とも組み、わが国市場で怪しい動きを見せているとの情報を得たことからウォッチを始めた。
ただし、不正を働き逃げて来たことから、許氏は日本で会社を設立しても自分は代表はむろん役員にも一切就いていない。「朝陽」、「宣武」、「恒潔」といった実質、許氏の会社が明らかになっているが、この3社いずれの代表も中国人女性で、許氏との間に子どもを儲けている。
そうした会社を使い、すでにわが国の上場企業、不動産業の「アジアゲートホールディングス」(1783。JQ。東京都港区)の株式20・37%、ファンド、病院関連事業の「グローム・ホールディングス」(8938。JQ。東京都港区)の17・78%を所有。さらに「ワンアジア証券」という証券会社を買収済だが、そのワンアジア証券を中国系の「アジア開発キャピタル」(9318。東証2部。東京都中央区)が子会社化へ。両者が組むことで、さらにわが国上場企業を買収するなど、わが国証券市場に食い込もうとしていると報じた。
その許氏、自分の会社なのに代表にも役員にも就かない(就けない?)隠密ぶり。それは自宅も同様のはずだが、取材過程で、本紙はその許氏の実質、自宅にしている場所を突き止めた。
その不動産の所有者、その不動産の抵当権設定者などを見ると、興味深い事実がいくつもわかったので追加報道する。