2月24日に開催予定だった「クレアホールディングス」(1757。東証2部)の臨時株主総会につき、同社は直前の2月22日に取締役を開き中止を決めたという。
本紙がこの間、適時、報じているように、同社は現経営陣と、株主「セノーテキャピタル」(岡本武之代表)側との間で、経営権を巡って激しい争いが続いている。
現経営陣が直前になり中止にしたのは、昨年11月20日開催予定だった前回に続き2度目だ。
その中止理由だが、本紙既報のように、前回はこれというめぼしい理由はなく、開催となると株主側提案の取締役候補が就任となり、現経営陣の地位が脅かされるためにそれを阻止すべく適当な理由を付けたに過ぎないと思わざるをえなかったが、今回もそれは同様だ。
今回、クレアホールディングスは、株主代表の岡本氏が主導し、同社子会社にダチョウ抗体商品約5500万円分を売りつけ大量の在庫を抱え込ませた共同不法行為をしているとして、そんな者が経営権を奪取しようとしていることが一般株主はよくわかっておらず、それでは公正な判断を出来ないと思ったから旨、2月22日付同社HPでIRしている。そして、2月9日付けで、岡本氏らを被告に東京地裁に共同不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を提起したという。
しかしながら、クレア側がいう岡本氏らが商品を売りつけたのは昨年6月のこと。大量の在庫を抱える事態になったのはそれからほどなくのことで、それが真実で、本気でそれに対処しようと思えば、提訴は昨年中にやれていたし、一般株主にその事実を伝える時間は十分過ぎるほどあったと考えるのが常識というものだろう。
それがなぜ、今まで一般株主に伝わらず、2月24日に予定されていた臨時株主総会のわずか約2週間前の提訴なのか!?