アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>「リクルート」を悩ます、あの元大石組長持分100億円旧株券(1)

『週刊新潮』の8月27日号(「マネー欄」記事=下右写真)に、仮想通貨と組み合わせた投資詐欺話で、「リクルートホールディングス」(6098。東証1部。東京都千代田区。峰岸真澄社長=冒頭右写真)の旧株券1枚が信用づけに利用されたと載っている。
同記事によれば、この旧株券は元々、リクルートを創業した江副浩正元社長(冒頭左写真。13年2月死去)が理事長を務める財団法人「江副育英会」(現・公益財団法人「江副記念リクルート財団」)が所有していたとされる1万株の株券3枚の内の1枚だったという。
本紙既報のように、リクルートの旧株券(コピー)を利用した詐欺話は昔から数多く出回っている。
そして、それら株券は今回の『新潮』記事に登場するもの同様、「江副育英会」から紆余曲折を経て、山口組大石組(岡山市)の大石誉夫元組長の手に渡った分と思われる。
しかも『新潮』記事に登場する旧株券は、コピーではなく“現物”とされる。
本紙で関係者に確認したところ、
「それはMという知り合いに懇願され、理由もよくわからないまま一時的に1枚だけ貸したもので確かに現物。その後、悪用されたとわかったので出入り禁止にしています」との返事が。
もっとも、『新潮』記事にも出ているように、現物だとしても、すでに5年前、大石元組長はリクルートを相手取り、この旧株券3枚の株主権確認請求訴訟を起こすも、東京地裁であっけなく棄却されている。そのため、「紙ぐず同然の株券」と断じている。
だが、本当にそう言い切っていいのだろうか?
少なくとも、いま現在もリクルートや、この旧株券処理に関わった代理人弁護士らを悩ましているのは間違いない。
法的にどこまで立証できるかはともかく、少なくとも道義的には後ろめたい事実、疑惑が多々あり、しかも現在、大石元組長からこの株券を買い取った者が民事・刑事両方で近々に訴えるべく精力的に動いていることを本紙は掴んでもいるからだ。
そこで、改めてそのリクルート旧株券3枚を巡る数々の出来事を検証してみたい。
なお、関係者が証券会社に問い合わせたところ、現在、この旧株券3万株は株式分割の結果216万株に増えているというから、現在の時価は100億円以上となる。

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