アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(798)「疑問、不具合だらけの『GoToキャンぺーン』」

農林水産省の発案で始まった「GoToイート」――スタート早々、「鳥貴族」(3193。東証1部)の釜めし327円(税込み)だけ注文して1000円のポイント取得が話題になったが、訂正後は昼500円以上、夜1000円以上が対象。しかし、これで飲食店が儲かるかは疑問だ。
農水省によると「飲食店の需要喚起のため」とのこと。しかし、実態は限られた予約サイトを大きく利するだけではないのか?
*例
500円ランチ予約→500ポイント。店舗側→200円を予約サイトへ支払い。
店側は300円の売上にしかならない。これでは多くの飲食店は赤字拡大だろう。最も利益を得るのは予約サイトだけでは。
予約サイトを見ると、まずは「楽天」が筆頭株主の「ぐるなび」(2440。東証1部)。そして「食べログ」(「カカクコム」2372。東証1部)。「ヤフー」と「一休」も出ているが、一休はヤフー(昨年10月に「Zホールディングス」に社名変更。4689。東証1部)の子会社。そして「ホットペッパー」は「リクルートホールディングス」(6098。東証1部)傘下の「リクルートライフスタイル」経営だ。
こうして見ると農水省主導のGoToイートは予約サイト経営のこれら大手への肩入れともいえなくもない。
先に導入された「GoToトラベル」(旅行代金の35%割引、15%が「地域共通クーポン」のかたちで利用者に支給)に関しては、すでに「JTB」や「日本旅行」などの大手旅行代理店と高級ホテル・旅館が儲かり、中小零細ホテル・旅館はほとんど恩恵に浴さない(利用者は実質半額になることから、普段は泊まれない高級ホテル・旅館に泊まろうとするなどの理由から)ことがわかっている。

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