アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(779)「オウケイウェイヴ」、信用不安、業績不振で子会社「OKプレミア証券」売却

松田元氏(冒頭右写真)が「プレミア証券さんとご一緒に事業を行うこととなりました。これで名実ともにFintechの仲間入りが出来たかな」とツイート(2018年6月11日)してからまだ2年も経っていないが、「オウケイウェイヴ」(3808。セントレックス。東京都港区)は5月25日、「OKプレミア証券」の全株式を商品先物取引大手「第一商品」(8746。JQ。東京都渋谷区)に売却した。売却価格は3億7000万円。
思えば、このころが松田氏の絶頂期だっただろう。
このプレミア証券買収の約1カ月後、松田氏はオウケイウェイヴの社長に就任。そして松田氏主導の下、オウケイウェイヴもOKプレミア証券も今年からは虎ノ門の新築ビル=虎ノ門タワーズオフィス(冒頭左写真)へ移転。ところが、オウケイウェイヴもOKプレミア証券も赤字だ(5月15日発表のオウケイウェイヴの20年6月期第3四半期決算短信は売上高約35億円、純利益約15億円の赤字)。
格好をつけたものの高い家賃も重荷だろう。
そして、松田氏は今年4月に社長も取締役も辞任
Fintech事業のために買収したOKプレミア証券だが計画通りいかないどころか、オウケイウェイヴの資金繰りさえ厳しくなり売却となったわけだ。
挙句、本紙既報のように、松田氏も深く関わっていると見られる反社会勢力一掃を目指して警視庁が捜査をやっているとの情報まで出て来る始末。
松田氏の虚業家の化けの皮が剥がれそうな情勢で、社長辞任は実際のところ解任だったとの見方まで出ている。
それにしても、第一商品はなぜOKプレミア証券を買ったのか?
同社は5月28日に今年3月期の決算見通しを発表。それによれば、前年期比経常利益、純利益共に10倍以上で4期ぶり復配。主力の貴金属市場で手数料収入が大きく伸びたことによる。
ただし、過去の不適切会計問題などの影響で、現時点では第一種金融商品取引業としての登録、大阪取引所の取引参加者資格が得られておらず、関連する顧客取引が行えない恐れも出ていた。そのため、金融商品取引業の第一種、第二種、それに商品先物取引業の許可を持つOKプレミア証券を買う必要性があったわけだ。

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