パチンコ業界では「マルハン」、「ダイナム」に次ぐ大手ホール経営会社といわれる「ガイア」(東京都中央区)だが、新型コロナウイルスの感染拡大に対する営業自粛もあり、ますます経営が厳しくなっているようだ。
本紙では18年12月、アイドルグループ「SKE48」など軸の総合エンタメ企業「KeyHolder」(以下、キーホルダー略。4712。JQ。東京都港区)絡みで、その一端につき触れている。
キーホルダーの筆頭株主は藤澤信義氏(右下写真)が会長の金融グループ「Jトラスト」(8508。東証2部)で当時の保有割合は42・9%。そして第2位株主がガイアの実質子会社「ユナイテッドエージェンシー」で20・8%だった。
ユナイテッドの住所はガイアと同じだし、代表の大山努氏はガイアの代表取締役管理本部長が兼務している。そして、何よりキーホルダー株の取得資金23億2240万円はガイアから借り入れていた。そして、キーホルダーはガイアの兄弟会社「MG建設」(東京都中央区)に30億円もの融資をしていたと書いた。
なぜ、キーホルダーがそんな巨額を貸すかというと、それは筆頭株主のJトラスト会長・藤澤氏と、ガイアの創業者一族である良原3兄弟が以前から懇意だったからだろう。
だが、その後の報告をすると、その30億円の返済期日はわずか2カ月後で、それは約束通り返済された。
ただし、その返済期日だった18年12月28日、今度はユナイテッド所有のキーホルダー株の一部(92500株=当時の時価で11億円相当)が藤澤氏個人に担保提供され、そして19年3月25日には担保権が行使され、Jトラストだけでなく、藤澤氏個人も現在6%で、キーホルダーの第3位株主になっている。