四竈丈夫(しかまたけお。冒頭写真は著書)氏――本紙がこの人物に注目したのは、全国の約1万名から計約450億円も資金を集めた末に破たん、事件化し大きな話題を集めたあの「テキシアジャパンホールディングス」(千葉市)との関りにおいてだった。
このテキシアがその投資家の債権につき、本紙から見れば詐欺に問われないようにするためとしか思えない「ワールドフレンドシップコイン」(WFC)という仮想通貨との交換を勧め、その際、WFCはダイヤモンド原石を担保にするとしたが、四竈氏はそもそもダイヤモンドの買い付けを業としている上、WFCのHPを覗くと四竈氏が理事長を務めるNPO法人が提携先とされていたからだ(現在は削除されている)。また、同記事では四竈氏による別件の詐欺疑惑についても報じていた。
そうしたところ、昨年6月、四竈氏の代理人弁護士から詐欺の事実はないし、WFCとの関係は向こうが勝手に提携関係にあるかのように表示したに過ぎず、名誉棄損だとして記事削除を要求して来た。これに対し、反論の返信をしたところ、これに対する反論はないどころか、昨年9月には、その弁護士から代理人を降りたとの通知がわざわざ来た。
その四竈氏、実は「埼玉大学」の非常勤ながら講師を、関係者によれば約10年も続けていたという。
非常勤といっても、毎年、決まって夏季の約2カ月間、1ないし2コマの授業を受け持っていた。
経済学部のその科目は「商法総則・商行為法」、「有価証券法」、「手形・小切手法」だったのだから大したものだ。学生にもひじょうに人気があったという。
国立大学の授業を長年受け持っていたのだから、これが社会的信用において大きな裏づけになっていたことはいうまでもない。
ところが、今年3月末に契約解除され、この4月の新年度からは契約しないと通知されていたことがわかった。
いったい、何があったというのか?