本紙は今年8月21日、「『日本バドミントン協会』専務理事に関するトンデモ情報」とのタイトル記事を報じている。
詳細は同記事をご覧いただきたいが、そのトンデモ情報の最大のものは、16年4月に発覚した、東京五輪の金メダル最有力候補である桃田賢斗選手らの賭博事件につき、泣きながら謝罪し、その後、同選手を復帰させた最大の功労者で、同協会を実質取り仕切る銭谷欽治専務理事(冒頭左写真)が協会の資金を背任・横領していたというもの。
これには協会の関根義雄会長(冒頭右写真)も関与しているとされ、つまり、現在のバトミントン協会のトップ2人の重大疑惑。
東京五輪が迫るこの時期に、とんでもないことを言い出すと顔しかめる読者もいるかも知れないが、本当なら、逆に、だからこそ少しでも早く2人を解任し、協会を正常化させて東京五輪に望むのが本筋というべきだろう。
先の記事から2カ月以上が経過ーーその間の取材の結果、結論を先にいえば、この疑惑は極めて濃厚だ。
しかも、実はこの金銭疑惑、遅くとも昨年6月までには発覚し、元理事2人が当時の林芳正文部大臣、鈴木大地スポーツ庁長官に適切な行政処置を取ってくれるように求める文書を出していたことがわかった。だが、無視された模様だ。
それどころか、その動きを察してのことだろうか、今年5月、綿貫民輔・日本バドミントン協会会長(上右写真。当時。前述のように現在は関根氏が会長、綿貫氏は名誉会長)が、この疑惑告発の中心人物と見た元理事に対し、事実無根であり、名誉毀損・信用毀損等になりかねないとして「警告書」を出していたことが判明した。
しかしながら、この警告書の内容を見ると、以下に述べるように、虚偽の事実が書き連ねられており、本当に綿貫会長(当時)の意思で出されたものなのか疑わしい。
有り体にいえば、綿貫会長の名前を利用した私文書偽造疑惑まで浮上。そのため、本紙は綿貫会長に見解を求める手紙を出したが回答をもらえていない。