アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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バブル時代とほとんど変わらないフィリピン人女性「出稼ぎ状況」

 バブルに踊った1980年代、全国各地にフィリピンからやって来た若い女性たちが勤めるフィリピンクラブが誕生。彼女らのことを「ジャパゆきさん」と呼んでいたのをご記憶だろうか。
これは19世紀後半、東南アジアに渡って娼婦として働いた日本人女性=「からゆき(唐行き)さん」と対比させての用語。
訪日するのにブロカーが介在。渡航費用など持つ代わりに、彼女等に多額の借金を負わせ、働けど借金は減らないどころか膨らむことも。そして、2段ベットを狭い部屋に詰め込み、家と店の間は車で移動。外出もままならず、典型的な管理売春が多かったからだ。
出稼ぎ大国フィリピンの彼女らの多くは当時、ダンサーや歌手の「興行」の在留資格で来日していたが、2004年、米国務省が日本を人身売買容認国と名指し。その結果、翌05年からわが国は興行ビザ発注を厳格化。以降、フィリピン女性を確保できなくなり、フィリピンクラブは激減した。何しろ、フィリピン人はピーク時の2004年度、実に興行ビザによる入国者が約8万3000人もいた。それが18年度は5245人に過ぎない。
ところが、未だに当時と同じような管理売春どころか、その店では覚せい剤取引を行われているという情報が本紙の元に寄せられて来た。
フィリピン女性の気軽さ、明るいさが受け、未だ少数ながらも東京は新宿歌舞伎町でも営業しているフィリピンクラブ。ところが、その問題の店は、フィリピン人ももっとも多くが入国して来る成田空港に近い成田市内になるという。ちなみに、法務省出入国管理統計(18年度)によれば、最も人数が多い訪日外国人は韓国の約782万人。フィリピンは中国(約693万人)、台湾(約454万人)、タイ(約116万人)に継いで第5位で、約63万人。
(冒頭写真はイメージです)

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