山口組系弘道会系「大石興業」(本部・大阪府門真市)の大石敏雄組長(冒頭右写真。当時。逮捕後、絶縁)の銃刀法・覚せい剤等事件(1審は懲役8年。公判中)は、K若頭(同。破門)と府警M刑事(辞職)らによる冤罪事件の可能性大ということでこの連載を続けているが、本紙がその疑念を抱いたのは、糸さん事件を知ったのが契機になっている。
その糸さん事件については、本連載第1~3回で概要を伝えている。
大石興業が本部を置く大阪府門真市の公共工事(小学校解体=横写真2枚)を巡り、糸正臣氏が参入を強要した未遂容疑で逮捕された(懲役1年6月の実刑)が、実は同じ工事に、こちらは未遂ではなく強要既遂により参入し、少なくとも600万円を濡れ手で粟のSとOという暴力団関係者がいて、その背後に前出K若頭がいた。
ところが未遂、それも冤罪としか思えない糸さんの方は実刑で服役、一方のSとOについては、糸さんは逮捕前から門真市役所や、この工事の元請け「金川建設」(門真市)に訴え、逮捕後、警察にも訴えていたのになぜかまったくお咎め無しだった。そして、大石組長の件同様、この糸さん事件も、K若頭とM刑事らが主導していたようなのだ。
こうした疑念を抱き、行動を起こしているのは本紙だけではない。
本紙既報のように、糸さん事件で糸さんの代理人弁護を務めた「後藤貞人法律事務所」(大阪市北区)は門真市に調査を要求、また、戸田ひさよし門真市議(無所属)は市議会で追及している。
こうしたなか、ついに地元マスコミも動き出した。
11月15日の「河北新聞」(河北新聞社。大阪府枚方市)が、この件を大きく取り上げ、門真市は600万円を暴力団側に贈った可能性があり、また、糸さん事件は冤罪と報じたのだ。(冒頭左写真=その記事)