土壌汚染に加え、先の東日本大震災で液状化問題(冒頭右写真は豊洲移転予定地。液状化の様子が窺える)も加わったにも拘わらず、「都民の台所」の築地市場を、その問題渦中の豊洲へ移転すべく、着々と歩を進めている石原慎太郎東京都知事――築地市場の現場で、この移転に未だ「NO!」を叫んでいる唯一かつ最大規模の組合が「東京魚市場卸協同組合」(東卸)だが、その理事長選挙の雲行きが怪しくなってきた。
築地移転反対と賛成候補が絶えず同数票で、決まらなかったのだが、5月23日に開催された理事会で(現状は中村昭夫“暫定”理事長が正式な理事長が決まるまで延長)、打開策として、臨時総代会を開催して意見集約を図ることが賛成多数で決定。開催時期については、6月27日に開かれる東卸の定時総代会をひとつの目安に決められることになりそうだというのだ(「日本食糧新聞」記事より)。
東卸の組合員は9割が移転反対。だが、総代会(700数十名の組合員に対し100名の総代がいる)で決を取るとなると反対派が不利だからだ。