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脱原発「正義の弁護士」の下半身裁判記事掲載ーー『週刊新潮』は「電事連」の手先!?

今週水曜日まで発売されていた前号(5・30日号)記事で『週刊新潮』は、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連)の幹事長兼事務局長を務める河合弘之弁護士(75)の下半身裁判を取り上げた。
この「原自連」の顧問を務めるのは小泉純一郎、それに細川護煕両元首相。
脱原発運動を大きくするには保守層を引っ張り込まないといけないと、河合弁護士が大下英治氏に仲介を頼み、小泉元首相との共闘が実現したそうだ。
この下半身裁判とは、河合弁護士が30歳ほど年下の女性とW不倫していたことが発覚。相手女性の元ダンナに昨年1月、慰謝料請求の民事訴訟を起こされたというもの。ただし、河合弁護士は不倫について否定している。
これだけの内容で4頁もの記事にする必要があるのだろうか。
特に脱原発支持の女性層はこの記事を見たら河合弁護士に嫌悪感を抱くだろう。これでは、原発を推進するためロビーストとして長年に渡って自民党と深い関わりを持つ、東京電力を始めとする大手9電力会社の団体「電気事業連合会」(電事連)の意を受けて、あるいは忖度して、こんな大きな記事にしたと思われても仕方ないのではないか。
さすが、「新潮社が持つ保守反動的体質を象徴する看板雑誌」(『噂の真相』1990年11月号別冊『日本の雑誌』記事より)だけのことはある。
本紙がこんなことをいうのは、この新潮記事のなかで、河合弁護士が相手女性との関係を認めてないことから、補強する材料として、『噂の真相』でかつて取り上げた河合弁護士の買春常習疑惑記事(5頁。ただしK弁護士の記載)を紹介しているからだ。(横右写真)
しかし、『噂の真相』の同記事は今回の新潮のような単なる下半身事情を扱ったものではない。
なぜ、そんなことを本紙がいえるとかいうと、下に掲げた同記事のレポーター名を見れば明らかなように、それを書いたのは本紙・山岡だからだ。

 当時、この件を取り上げたのは、K弁護士に女性を派遣していた売春あっせんの会員制クラブ(児童福祉法と売春防止法で摘発)のオーナーと河合弁護士は知り合いで、噂真は河合弁護士は同クラブ顧問で、その仕事の見返りに女性を派遣してもらっていると見たからだ。
河合弁護士自身、取材申し込みに対する返信ファックスのなかで、その見立て通りなら「その非を追及するのは正当と思います。さすがに則定事件を追及して辞任に追い込んだ貴誌だけに立派な見識だと思います」と記している。(もっとも、その疑惑は完全否定した)
そして、その逆に「女性スキャンダルだけを追うのであれば単なる興味本位であり、正当性を持ちません」とも。
ところが、今回の『週刊新潮』記事の噂真記事の紹介の仕方は、上記写真のように、意図的かどうかはともかく、ただの高級コールガールを受け入れていた追跡レポートを掲載していたかのような記述になっている。
しかも、そういう過去の取材経験があったこと、また今回の新潮記事も指摘している、河合弁護士が過去に多くのバブル紳士などの代理人を務め大儲けしていた悪名高い弁護士だったことから、本紙は河合弁護士が脱原発運動のリーダーになった11年当時、すでに懐疑的な記事を書いている
しかし、それから今日までの様子を見ていると、河合弁護士がこの運動に真摯に取り組んでいるのは確かであるようだ。
確かに下半身が緩く、ならばこちらも脱原発運動に悪影響が出ないようにキチッとすべきで河合弁護士にもむろん問題があるのは事実だが、繰り返すが、だからと4頁も割いてバッシングするほどのことなのか。

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