アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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安倍官房長官地元・下関市長選公選法違反疑惑ーー「不起訴不当」として検察審査会に異議申し立てへ

現金配布以外にも複数の疑惑が

 これまでの経緯は本紙既報記事を再読していただくとして、安倍晋三官房長官の地元・山口県下関市市長選挙(2005年3月)における公職選挙法違反疑惑に関し検察が不起訴決定(06年7月28日)したことに、告発人(高見俊幸下関市議=下の写真、他1名)は到底、納得がいかないという。
そして、「不起訴不当」として、検察審査会に異議申し立てを行うそうだ。
本紙は関係者から、興味深い資料を入手した。それは昨年5月に出された告発状の“下書き”だ。
 告発状で問われた疑惑は、問題の選挙で再選を果たした江島潔市長を応援した自民党の下関市市議10名(当時は下関市に合併された旧郡部の町議)に対し、旧郡部の自民党支部長と幹事長が江島市長への応援を要請し、江島市長推薦のはがき(50枚)、一週間に渡る選挙カー工程表と共に5000~7000円の現金入り封筒を渡したとされる件。
公職選挙法ではポスター張りなど単純作業に報酬を支払うことは禁じていない。だが、それには選管への事前届け出が義務づけられているが、この件では無届けだった。また、町議(当時)がはがきに署名し、自分の裁量で支持者を選んで送ることは単純作業ではなく、選挙運動に該当する可能性が高い。
「これが選挙違反に当たらないなら、どんな選挙運動にもカネを払っていいことになる。他にも疑惑はたくさんあったが、これだけで起訴されるには十分だったから他は省いたが、いまとなっては認識が甘かったと言わざるを得ない。
その場には、安倍事務所の地区担当S秘書も同席し、江島支持を訴えた。起訴したら、安倍氏の責任論も出て来る。だから、政治的判断で不起訴にしたとしか思えない」(関係者)
では、他の疑惑とは何か。
(冒頭写真・8月12日に安倍官房長官がお国入り=下関市したことを伝える『夕刊フジ』記事=13日付と、公職選挙法違反疑惑を伝える記事を組み合わせた。このお国入りの集会では、江島市長も挨拶を行っている)

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