アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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安倍官房長官の地元・下関市市長選における選挙違反疑惑ーー山口地検は全員を不起訴に

 それにしても、これで全員不起訴ならいったい、どんな場合に選挙違反に問われるというのだろうか。
冒頭に掲げたように、山口地検は昨年5月10日付けで高見俊幸氏(下関市市議。無所属)が告発した公職選挙法違反容疑につき、7月28日、自民党幹部等12名全員を不起訴にしたと通知した。
昨年3月、周りの町村合併に伴い下関市長選挙が行われた。だが、5選を目指した江島潔現市長は吸収合併される旧郡部に地盤がまったくなく、したがって、安倍晋三官房長官の地元・下関の安倍事務所(自民党支部と兼務)がそこへのテコ入れを地元の自民党幹部に指示。実際、選挙は接戦で、このテコ入れなしでは江島市長は落選していたとも言われる。
結果、旧豊浦支部長の岩崎義男氏(県警OB)と同幹事長の戸澤昭夫氏は集まった10名の自民党市議に対し5000円から7000円の現金を配ったとされる。そして、岩崎氏自身、違法性はないとしながらもカネを配ったこと自体は認めていたのだ。そのため、警察も動かざるを得ず、書類送検したのに……。
「以前から、県警が動かないことはよく知られていた。その県警さえ動いたのに、“正義”の検察が全員不起訴とは……。これでは“暗黒国家”だ」
地元では、こんな声さえ出ている。

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