アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(289)旧「東邦グローバル」、仕手筋、最後のババ抜き合戦

 仕手筋とそれに連なるブラック人脈がオールスター出演し、久間章生元防衛相(下写真)も株価操作に一役買った疑惑も出た、大証2部の住宅会社「クレアホールディングス」(旧「東邦グローバルアソシエイツ」。東京都港区)だが、冒頭のチャート図を見ても明らかなように、この半年以上株価はほぼ1円という“死に体”だ。
株価だけでなく、証券取引所からはすでに公表措置1回、警告措置1回受けており、もう一度警告措置を受ければ上場廃止となる。
その警告内容はIRでいろいろ書かれてあるが、要するに、取引所は経営者が経営をしていないと見ている。外の特定の人間が操っていると見ていると言うことだ。(横写真=『週刊新潮』08年7月17日号記事)
その外の特定の人間とはM氏。
クレアは2008年2月、ロシア・ソチの人工島建設に参入するとして、実にすべて行使されれば約116億円にもなる新株予約権発行をブチ上げた。
 それを引き受けたのは「トップ・ギア・インベストメント・リミテッド」なる香港の投資会社だっが、あの鬼頭和孝被告が絡んでおり、その後、その権利はこのM氏が取得し、現在、M氏はクレアの陰のオーナーと見られる。
クレアのIRされている限りの情報から算定すると、現在、その未行使権利は約62億4000万円分あり、もし、いまの行使価格(1株0・9円)で行使すればその総取得株数は70億株(現状のクレアの株式総数は約5億2700株)というベラボーなものになる。何しろ、発行当時の転換価格は135円だったところ、現在、1円なのだから無理もない。
兜町事情通の間では、この間、M氏はこの未行使分を使って何とかカネにしたいと動いていたが、つい最近になって、その動きがピタッと止まったという。つまり、組む相手が決まったのでないかというのだ。
もはやクレアの上場廃止は間違いなく、それも近々決定しておかしくなく、まさに最後の仕手戦、ババ抜き(行使期間は来年2月末まで)。
そんな仕手戦に乗る相手がいるかと思うが、しかし、何しろクレアの株価はこれより下がらない1円。仮に何らかの買い材料をブチ上げ、結果、(たったの)3円に上がっただけでも投資額の200%の利益が得られるのが魅力といえば魅力だ。

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