経営がひじょうに悪化したためか、傘下に治めている東証2部上場「昭和ホールディングス」(旧昭和ゴム。本社・千葉県柏市)の資金を流用するなどし、法に違反している可能性もあり、すでに証券取引等監視委員会が強制調査に入っており、その動向が注目されるタイ投資ファンド「アジア・パートナーシップ・ファンド(APF)」(本社・タイ・バンコク。此下益司会長=冒頭写真)――。
そのため、元本保証のないAPF本体のファンド投資はむろん、グループ企業の社債を購入した投資家に対してさえ償還期を迎えても逃げ回っているとの情報もある。
だが、こうした実態は、APFのHPを見てもまったく書かれていない。
それどころか、APFのグループのファイナンス企業は09年12月期決算で、前年同水準の黒字(約5億円)を達成し、10年12月期は一層の成長を見込んでいると書かれている。
とはいえ、資金繰りがひじょうに悪化しているのは間違いなく、これを踏まえ、此下会長は年内に投資家向けの説明会を開催するようだとの有力な情報提供があったので、その狙いなどについて以下、報告する。(上写真=『経済』11月号の全12ページ大特集記事の一部。いよいよAPFの疑惑を正面から大きく報じるところも出て来た)