
5月21日付で、東京地裁に未払報酬等を支払えと、元所属歌手に提訴された芸能事務所とは「Li’rukia(リルキア)」(東京都新宿区)。
もっとも、この事務所名を聞いても知る人はまずいないだろう。
同社はそもそも人材派遣などがメーン。そのなかにライブ・コンサート等への派遣もあり、芸能プロダクションの子会社「Li’rukia Entertainment」が設立されたのは2024年7月のこと。
香西かおりは長年バーニングプロダクション系列事務所に所属していたが、周防郁雄相談役会長の2人の息子の争いの中、迷惑をかけてはいけないとたまたま移籍したのはこちらの子会社。まだ、それから1年も経っていないとのことだ。また、同事務所には演歌歌手の朝花美穂も所属しているが、こちらはレーベルの徳間ジャパンとの関係から移籍したとのこと。
つまり、まだ出来立てほやほやの事務所なのだ。
ただし、香西はむろん朝花もすでにかなりの実績があり、自分で仕事を取って来れるからとりあえず差し障りはないようだが、今回、提訴した演歌歌手・滝さゆり(25年から「SAYURI」名義で“和ロックシンガーとして活動中)はそういうわけにはいかなかった。
大阪府富田林市出身で、12歳の時にスカウトされて芸能界デビュー。「天才演歌少女」として関西中心に活動。実力は申し分ないものの、東京で本格的に活動し出したのはまだ香西らが所属する子会社が出来る前の2023年からで(ただし2021年、コロムビアよりメジャーデビュー)リルキアと業務提携。翌24年からは専属契約を結んでいたという。
もっとも、それなりの実績もあるプロであるにも拘わらず給与はたった10万円。しかも営業活動や顧客対応といった基本的なマネジメントをしてくれない上、ファンクラブ「お滝組」の入会金と年会費、多数のイベント出演料、グッズ販売、「山膳」のCM(冒頭写真)も折半するとの約束は一切守られなかったという。
なお、リルキアもその子会社も社長は東湊音氏だが、共に業務を統括しているのは会長でオーナーの中村浩昌氏とのことだ。



