アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<連載>3・11から15年、今明かされる復興マネーの闇――政界フィクサーが百条委員会設置阻止で暗躍(第3回)

 本文に入る前に釈明したいことがある。それは復興予算1兆2000億円のことで、この金額は宮城県全体での規模と誤解を与えるような表記をしたが、これは石巻市だけに交付された金額である。
1兆2000億円――復興住宅建設事業の約3億4千万円の増額や地盤改良工事に投じた約5億円の疑惑など、この額に比べれば数百円単位とも思われ、金銭感覚をマヒさせられるバク大な予算だ。
さらにもうひとつ。前回、原稿の締め切りまでに「大和ハウス工業」(1925。東証プライム。大阪市北区)からの回答が無かったと記したが、その後、同社の広報部O氏から、
「その問題は黒須氏が市長らを提訴した不当利得返還請求で、市側が勝訴したことで終わった、との認識です。また当時の東北支配人だったOを始め、当時の関係者のほとんどが退職していますので、詳細な調査は出来ませんでした」
との回答があったことを付記しておく。
さて本題に入る。前回に触れた亀山市政を継承した斎藤正美・現市長(冒頭写真)にまつわる疑惑や特定業者との親密な関係についてだが、一連の取材の過程で重大な事案が飛び込んできた。斎藤市長も関わる話であり、これについて先にレポートする。
 黒須光男前市議(横写真)は前の2回分記事にも登場する告発者だが、“数奇な怖い”経験をしたという。
最初は氏が県議時代、1995年(平成7年)のことだから、復興事業とは関係ないが、黒須氏は突然ある人物に呼び出された。
ある人物――仮にA氏としておく。A氏は「大物右翼」「フィクサー」などなど、おどろおどろしい形容詞が付いて呼ばれ、過去に様々な事件の背後で、たびたび名前が取り沙汰された人物。眼光鋭く、なにやら不気味な雰囲気を醸し出す。
筆者自身、何度かそのA氏を取材したことがある。
最初は20年以上前、A氏はまだ本名のМを名乗っていたころで、神田のビルの一室の事務所(当時)で取材した。その後、取材内容は余り覚えていないが、いずれも反社会勢力を含む複雑な人脈が錯綜する事件について、話を聞いた記憶がある。
そんなA氏に黒須氏は呼び出されたのである。その時のことを同氏は、
「帝国ホテルに呼び出され、食事の後、A氏の事務所に連れていかれました」
と前置きして、肝心なA氏との会話の内容を明かす。
「当時(1995年)県議会議長選があり、T氏が議長に就任したのですが、Aは私にT氏が議長を辞任するよう迫れ、と強く言って来たのです。甲冑がたくさん並んだ一室での迫力のあるA氏の発言。ビビりましたよ」。
宮城県議会のこと。これだけでは何のためなのか意味がわらない。その意図、背景について後で述べるとして、問題は2回目のA氏からの呼び出しだ。宮城県松島市のホテルの一室。
「市議会で百条委員会を設置しないよう強要されたのです」(前出・黒須氏)。
これには説明が必要だ。前号で記したが、市は復興事業に絡むガレキの撤去を地元の「藤久建設」に委託したが、同社は事業をしたように装い市に架空請求をした。
議会では百条委員会を開いて、藤久建設社長の伊藤秀樹氏を委員会に呼び、同氏を喚問する準備を進めていた。A氏はこの百条委員会設置の阻止を迫った、というのである。
黒須氏の話は続く。

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