米国トランプ政権との関税交渉最終の山場、参院選前ということもあり、先週の兜町は動きが乏しかったようだ。その乏しい中での動きを取り上げる。
まずは創業者で代表取締役会長兼社長・西江肇司氏の動向が不信感を持たれている「ベクトル」(6058。東証プライム。東京都港区)--7月16日、買い気配スタートとなり大幅高で寄り付くも大引けは小幅高。この日、出来高急増しており、関係筋は逃げた可能性が高い。6月から上昇し始めていたが、西江氏が40%は保有している。この株を担保に借入をしていたとの噂が流れていた。西江氏は株式投資に嵌っているようで、巨額詐欺にあったとの噂もあった。もっとも、「ACSL」(6232。東証グロース。東京都江戸川区)前社長のように、同じ借金といっても、少なくとも今のところ法的に問題とは聞かない。株価に影響はなく、自社株担保に借金も、自社株大幅高(冒頭写真)で実質借金チャラということか?
他にはアメカジと和柄業態をショッピングセンターに展開「スターシーズ」(3083。東証スタンダード。東京都港区)にもいろいろと噂が流れているようだ。カジュアル衣料品店を展開する同社だが、再生可能エネルギーにも進出。「海帆」(3133。東証グロース)と動きが似ており、大物投資家T氏が関与では? との噂も流れたがどうも違うらしい。関係者は一方で売り、一方で買いを行っており、先行きはよくわからない。しかし、まだ売り逃げてはないようなので、どこかで仕上げて来る可能性がある。
ところで、先の参院選に東京選挙区から立候補した「エルアイイーエイチ」(旧「東理ホールディングス」。5856。東証スタンダード。東京都中央区)前代表の福村康弘氏。1494票で最下位。仕手株筋の筆者としてはもう少し上を期待していたが、選挙運動なしでは仕方ないだろう。選挙が終わったことで、同氏への当局の動きが気になるところだ。



