この間、AIデータセンターの大きな事業獲得に関するIR連発で、株価急騰となっている「データセクション」(3905。東証グロース。東京都品川区)。
そもそもはAIといっても、それを活用したグローバルでの小売店販促支援事業が主力の会社で、売上高は22億2900万円(24年3月期)の会社。今年7月10日には「大口受注に関するお知らせ」をIRし、5年間で総額1000億円近いAIデーターセンターサービス利用契約を結んだというが……。
そういうわけで個人投資家の人気絶大だが、失礼ながら、こうした受注には、当然ながら、AIデータセンターへの巨額投資も必要なわけで、一部投資家の間では怪しむ声も聞こえないわけではない。
この銘柄、今年からではなく、2024年1月ごろから中国系仕手筋が買い集めていた。同年2月になって大物投資家の関与も取り沙汰されるようになる。昨年年初約350円だった株価は3月6日1419円まで上昇。ここで関係者の一部は売却。大物投資家の売り指令が出たとのことだが、その後702円まで下落。この急落過程で買い集めた筋があったようで、同年4月10日には3140円まで暴騰。(冒頭写真は同社株価チャート)
ざっと、これが昨年までの動き。それからしばらく下げ続けるも今年5月末から急騰。今回の急騰劇の裏は取れていない。前回大量に買い集めた中国系仕手筋に動きがないようなのだ。だとしたら、大物投資家か? しかし噂はまったく流れて来ない。中国筋の口座は何十とあるらしい。また彼らは基本、長期投資なので一部は昨年から保有し続けていた可能性はある。これらを考えると、手替わりではない可能性が高い。
他には、昨年末から暗号資産IRで急騰した「リミックスポイント」(3825。東証スタンダード。東京都港区)だが、関与した筋はあの福村康廣氏が代表だった(解任)「エルアイイーエイチ」(旧「東理ホールディングス」。5856。東証スタンダード。東京都中央区)に注力し、70円までやるというのだが、この情報は怪しい。7月11日に55円まで反発も、70円では6月高値より低い。
さて、前回取り上げた「サイバーステップ」(3810。東証スタンダード)は急落後、出直し始めている。新株予約権を株式に転換しては売却し続けていたが、先週は売りを止めていたという。



