ドローン専業の「ACSL」(6232。東証グロース。東京都江戸川区)は7月1日、特別調査委員会の設置に関するIRを出した。
それによれば、今年3月に鷲谷聡之氏(37。冒頭写真。4月30日付で代表も取締役も退任)につき、個人的な経済状況に関する懸念が生じたことから内部調査をしていたが、一部業者との間で実態のない不適正な取引を行っていた事実が判明したので特別調査委員会を設置したという内容だ。
鷲谷氏は世界的な経営コンサル会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」を経て2016年7月に執行役員としてACSL入り(上場したのは18年12月)。20年6月から代表に就いていた。
同社の株価チャートを見ると、鷲谷氏に疑惑が生じた3月に大幅高し出し、今回の不祥事がハッキリする前の6月まで急騰している。
過去のIRを見る限り、これほど急騰する理由はない。
兜町の噂と断っておくが、鷲谷氏が自身の持ち株を街金に担保として入れてお金を借りていたという。それで株価を上げるという噂が広がっていた。年初から株価は2倍になったわけだから、借りた金額がそのまま儲けとなったということか?
今回のIRは鷲谷氏の経済的なことを指摘しているが、元社長が資金的に苦境に立たされていて、それを株価でチャラにしたということかも知れない。この鷲谷氏の件に関する、別の筋からのさらなる有力情報は後述する。。
ところで、先週号で同じ仕手筋が「ANAPホールディングス」(3189。東証スタンダード)の次に仕掛けようとしている銘柄があるとしてヒントだけ出しておいたが、それは「ジェリービーンズグループ」(3070。東証グロース。旧アマガサ)のことだった。婦人靴、スポーツ感覚シューズ、韓流シーツなどを手掛けるが業績は低迷が続く。しかし株価はこの2カ月で大幅高となっている。この点も後述とする。



