秋元司元衆院議員が実刑になったが、彼の過去についてはアクセスジャーナル本篇の方で度々取り上げているのでそちらを参考にしていただきたい。筆者は20数年前に少しだけ関わったことがあった。当時、増資マフィアとして有名だった「ワシントングループ」の河野博晶氏は、元代議士の小林興起氏を支援していた。そして、小林氏の秘書が秋元司だった関係で、小林氏落選後は秋元を支援していた。
当時、河野氏が所有していた群馬県藤岡市のゴルフ場での投資家オフ会に秋元氏の第一秘書が参加して、一人ひとりに名刺を配っていた。私もその場にいた。しかし、疑惑が発覚するや自民党から簡単に放り出されたのは、秋元氏が大東文化大学出身ということで、当選当時から裏でなにかあるのではと怪しまれていた。もし東大や慶応出身だったら、易々と切られなかったという声もある。
さて、先週は仕手株によくあるデルデル詐欺が勃発。有力IRが出ると煽るも出ないで、延期になったと言い訳する毎度のお決まり。「REVOLUTION」(8894。東証スタンダード)は12月13日日に上方修正発表と煽るも出ず。1週間延期で20日に発表され、24年10月期の連結経常損益は3・3億円の黒字(前の期は4億円の赤字)に浮上したものの、25年10月期は7・8億円の赤字に転落する見通しとなった。そのため、週明けの12月23日ストップ安(冒頭写真のチャートを参照)。
それから「ACSL」(6232。東証グロース)はこのところ毎週取り上げており、村田製作所への増資ネタで引っ張って来たが、これは本当に12月18日に発表された。ただし、IRをよく読むと第三者割当ではない(無担保転換社債型新株予約権付社債)。半分正解・半分だましのような内容だったため売られた。そして23日も大幅安(左写真)。23日の下落は関係筋がREVOLUTIONとACSLの両方買っているとの見方もあり、連れ安の可能性がある。
なお、関係筋は大半は現物買いのようだが、関係筋から情報を仕入れたいわゆる事情通は信用で買っているため、追証による投げが発生したという。また「丸運」(9065。東証スタンダード)も一部筋が被っており、これらの筋は厳しと思われる。
ところで、先週も取り上げたが、「クシム」(2345。東証スタンダード。旧SJI、CAICA)、「フィスコ」(3807。東証グロース)と田原弘貴クシム取締役(横左側写真。右はクシムの中川博高貴会長)との対立につき、『FACTA』25年1月号が詳細に報じている。また、事の経緯は田原氏が「クシム株主総会に関する特設サイト」を設置。そこには「現経営陣との議論に関わる文書」も公開されているので一定の判断材料になると思う。
以下では、この一連の騒動とは直接関係ないが、渦中の関係者と筆者は多少関りがあったこともあり、それからの私見を述べておく。