アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

あの3年前、「東京機械」株を買い集めていた「和円商事」グループ

証券取引等監視委員会(SESC)は6月28日、「三ッ星」(5820。東証スタンダード。大阪市中央区)に関する大量保有報告書と変更報告書につき開示規則の違反について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、同日、内閣総理大臣及び金融庁に課徴金納付命令を出すように勧告した。
そして、その違反者3社のなかに、「シンシア工務店」(千葉市)と「和円商事」(東京都中央区)があり、それぞれの課徴金は32万円と26万円。
金融商品取引法では、1種類の株券の保有割合が5%を超えた(共同保有でも)場合、その後、その保有割合が1%以上増減した(同)場合には、提出事由が生じた日から5日以内に大量保有報告書などを提出しなければならないとなっているが、それをしてなかったため。
シンシア工務店の場合は、変更報告書の内容の虚偽記載1件も含め計9件あり、しかもその提出事由が生じたのは2021年8月~22年3月までと、今から実に約3年も前のものまであった。
和円商事の本多敏行代表(冒頭写真)は仕手筋として有名な御仁で、本紙でも度々取り上げている
一方のシンシア工務店は和円商事ほど有名ではない。だが、本紙でも以前の記事で、前の住所は和円商事と同じで、同社取締役のなかに本多氏の名前があると報じており、つまり和円商事のグループ企業だと思われる。
一方の和円商事の方は変更報告書の不提出が2件、同虚偽記載が2件の計4件。時期は2022年3月~6月。
和円商事グループは結果としては経営権を握れなかったが、当時、他の中国系仕手筋とも組んで経営権争奪戦を行っていた。そのことと、度重なる不提出と変更報告書の虚偽記載の事実を思えば、自分がどれだけ買い占めているか、三ッ星側にハッキリわからないように意図的に不提出などにしていた可能性が高く、課徴金の高低に関わりなく、その責任が問われるだろう。
ところで、本紙ではこの件を知り、その内容を確認しようと、シンシア工務店で、EDINETで検索したところ、思わぬ発見があった。
7月1日付けで、あの「東京機械製作所」(6335。東証スタンダード。東京都港区)についての大量保有報告書と変更報告書が計9件出されていた。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧