本日の「赤旗」が、横に掲げた記事を報じている。
原子力の安全確保のため、原子力規制庁は「公益通報」を求めている。通常、従業員が内部情報を外部に知らせた場合、企業側は守秘義務違反で解雇することなど出来る。
しかし、原子力の危険性、従業員の被ばくなどについては、公益通報に当たるから、原子力規制庁は、申告者(告発者)が解雇その他の不利益を被らないように保護を図るとしている。
ところが、本日の「赤旗」記事によれば、規制庁はことさら「不利益」を強調し、結果、申告者は証言することを止めたという。
いったい、何のための規制庁なのか? 誰の顔を見ているのか?
話は飛ぶが、本紙では昨日、鹿児島県警で前部長が「公益通報」したところ、情報漏えいさせたとして逮捕・起訴されたのはおかしいと、出版社社長が県警と本部長を鹿児島地検に告発した件を取り上げたばかり。
公益通報→情報漏洩→逮捕や解雇では、誰も権力者にとって不都合な真実は言わなくなり、それでは権力者の言いなりの暗黒国家ではないか!?
今回、「赤旗」に顔出し、実名で証言したのは、原子力規制庁に告発者を繋いだ組合委員長の小又寛氏。
本紙では、昨年3月、『週刊文春』が、今回赤旗記事の告発者が「日立製作所」(6501。東証プライム上場。東京都千代田区)の教育訓練用原子炉で起きた“原発漏水”を、手袋も線量計などもつけずくみ出すという本来の業務外のことをやらされたことにつき報じた際、同記事を紹介している。
この件も、小又氏の尽力で記事化となった。
本紙では小又氏には残業代不払い問題、右翼活動家の警備員に対する差別問題で2度に渡り登場してもらっている。
今回の「赤原」への登場で、小又氏まで不利益を被らないことを願う。