オーナーの意向に従い、ダミー会社を使って業績を良く見せるなどしていたことが発覚。東証がオーナーの関与排除など改善を求めたが拒否し、いよいよ4月24日(水)を持って上場廃止になる不動産会社「アルデプロ」(8925。東証スタンダード。東京都新宿区)――4月19日には、循環取引により売上高を過大計上したり、創業者が支配権をもつ企業との取引を注記しなかったりといった違反があったとして、証券取引等監視委員会(SESC)から金融商品取引法違反(虚偽記載)で、金融庁に2100万円の課徴金納付命令を出された。
アルデプロは2009年12月にも売上高の過大計上で金融庁から課徴金納付命令を受けており、今回で2度目。当時の社長は秋元竜弥氏(冒頭右写真)。そして今回も前述のように創業者でオーナーの秋元氏が深く関与しており、かつ、東証の秋元氏排除命令に従わなかったことで自ら上場廃止を選んだ格好になっていることを思えば、秋元氏主導での上場は不適切だったと言わざるを得ない(なお、上場廃止が決まって以降の4月1日からは、これまでの秋元氏イエスマンの椎塚裕一氏を退任させ、自分の長男・秋元和弥氏=冒頭左写真=を社長に据えている)。
この機会に、秋元氏の“前科”にも触れておく。
この事実を思えば、なおさら上場企業社長にすべき器ではなかったことが窺い知れる。