年末が迫って来たせいか、仕手筋の動きがあちらこちらで活発化して来た。その多くは過去に仕掛けた時のシコリ玉だろう。
まず「イクヨ」(7273。東証スタンダード。神奈川県厚木市)。11月になって上昇し始め、先週は急騰。昨年11月も急騰したが、今年2月、 この連載で、「豊田一族と複数の自動車関連上場企業株物色する中国系仕手筋」というタイトルで書いた。筆頭株主の「日東」は中国系企業。そして昨年4月、豊田利三郎トヨタ自動車初代社長の孫娘である豊田美佐子氏がイクヨの役員に就任。美佐子氏は「豊田TRIKE」という会社を経営。その会社は、あの上場廃止になった中国系企業「アジア開発キャピタル」と同じ住所。そして最近の急騰も中国筋の買いと噂されている。
昨年3320円まで上昇も、その後低迷。先週1899円まで急騰したが、まだ昨年の株価までは遠い。このところ中国筋が買い集めてもイナゴが集まらないので「北日本紡績」(3409。東証スタンダード。石川県白山市)、「オリエンタルチエン工業」(6380。東証スタンダード。石川県白山市)なども不発だ。
なお、「クオンタムソリューションズ」(2338。東証スタンダード。東京都千代田区)は早くから取り上げたが、アジア開発、和円などの中国筋とは別の中国の買いだ。世間ではいろいろといわれているが、初動を買い集めたのは中国筋だと自信を持っていえる。
さて、先週は大物投資家T氏が関わっている「海帆」(3133。東証グロース。名古屋市中村氏)が大幅高した。SNS上では場外乱闘の様相だ。