アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「Nuts」で逮捕の長谷川容疑者が、次に狙っていた「中小企業ホールディングス」

ジャスダックに上場していた「Nuts」(東京都港区。20年10月上場廃止)の株価を吊り上げる目的で、実際の売上は2000万円だったのに5億6300万円もあると、会員制医療施設の入会に関する売上につき虚偽の情報をIRしたとして、東京地検特捜部が6月23日、金融商品取引法違反(偽計)容疑で4人を逮捕したのは本紙でも既報の通り
その内の元筆頭株主の長谷川隆志容疑者(55)が、このNutsで思うように株価が上がらず利益が出ないなか、次なる標的として、「中小企業ホールディングス」(旧名クレアホールディングス。1757。東証2部。東京都港区)の経営権奪取を狙っていたことがハッキリしたので報じる。
 Nutsにおいては、長谷川容疑者は筆頭株主になり、自分の代わりに今回一緒に逮捕された森田浩章元社長(横写真。52)を会社に送り込んでいた(*ただし、長谷川容疑者はその森田容疑者が暴走。自分は今回容疑の件は知らなかったと主張している)わけだが、中小企業ホールディングスの場合は形式が違う。
本紙で既報のように、中小企業ホールディングスの当時の経営陣(今年4月21日の臨時株主総会で全員解任に)は今年1月14日、簡易株式交換によりPCR専門会社「オンサイトスクリーン」を完全子会社化するとIRしていた。これが実現していれば、オンサイト社の親会社「CAVAプランニング」は資金を出すことなく中小企業ホールディングスの株式16・47%を得て筆頭株主に。一方、中小企業ホールディングス旧経営陣にすれば、現経営陣との経営権を巡る株主争奪戦で勝利し解任を阻止できるとの思惑もあってのことだった。
実際は株主(現在の岡本武之中小企業ホールディングス社長)の子会社化阻止の仮処分申し立てが認められた上、前述のように臨株で前経営陣の解任決議が通ったため子会社化は実現しなかったが、このCAVAプランニングのオーナーが長谷川氏だったと関係者は証言する。

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