アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「真如苑」霊能者が投資詐欺――多数の信者が被害に(1)

 世智辛い世の中故、なおさら、いい悪いは別にして、宗教に救いを求める人もいる。ところが、その救いを求めた先で老後資金を全部持っていかれたら……。まさに「神も仏もいない」のが残念ながら現実であるようだ。
新興宗教団体「真如苑」(伊藤真聰継主=下右写真。冒頭写真は総本山。東京都立川市。信者数は約100万人)の最大の特徴は、“霊能者”なる者が数千人おり、一般信者はその霊能者から宗教的指導だけでなく、悩みに対するアドバイスなども受けていること。つまり、担当の霊能者は信者にとって絶対的な存在で、逆らえない立場にあるといってもいい。
78歳になるA子サンが、その霊能者の一人である「金島雪子」(59)と出会ったのは2017年8月のことだった。
近所に住む幼馴染がすでに金島雪子にお金を預けていて、増やしてもらえるといわれて、一般信者の家を訪ねてのこと。その場には、やはり一般信者で雪子の夫の「金島忠男」(65)もいた。
そして、早速、「元本保証します。江渡さん(金島夫婦と共に被告)という人にお金を預ければ月利7%の分配金を渡します」と勧誘して来た。
 A子サンは幼馴染のB子サンが預け、利子が入って来ている(*詐欺に問われないように、最初に何度か支払いをするのは詐欺師の常套手段なのだが)というので、「利子がいい銀行預金のようなもの」と思い、投資の内容もよくわからないまま翌9月、まず600万円を預ける。
そして翌18年4月には真如苑に入信。以下に掲げた書類のように、金島忠男が直の“導き親”で、霊能者の金島雪子が上位の信者グループに属することに。
そして、18年11月までに総額3400万円を騙し取られたという。
A子サンは東京都足立区生まれ。中学卒後、家の農家を手伝い、成人式前に結婚。しかし主人は20年以上前に病死。その後、立ち食い蕎麦屋で10年、介護の資格を取りヘルパーを3年ほどし、主人の残してくれた分と併せ約3400万円の老後資金を持っていたが、根こそぎ持っていかれてしまった。
結論を先にいえば、まったく運用実態のない架空投資詐欺(それもマルチ方式の)のようで、さすがに騙されたと気づいたA子サンは前出・B子サンと共にこの金島夫婦などを今年3月に東京地裁に民事提訴。その一方で、昨年末までに警視庁最寄り署の方で正式受理になってもいる。
(*追加で集団提訴可能なので希望者は本紙に連絡下さい。担当弁護士に繋ぎます)

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