本紙が最近ウォッチしている「東京福祉大学」卒(03年4月)で、同大同窓会会長だった時にはその肩書まで悪用して信用を得、保険営業をしながら、同時に、これまた本紙報道の「タイ鉄鋼石」など各種投資話を持ちかけていた柏木達哉被告(38。冒頭写真)――そして今年2月、ついに逮捕されたわけだが、その初公判が10月20日、茨城県は水戸地裁土浦支部(下写真)であったので報告する。
地方の裁判所のそれも支部にも拘わらず、傍聴希望者が多かったことから傍聴券が配られたという。
なぜ、傍聴希望者が多かったのか?
それはどうやら、自分たちにも事件が飛び火するかも知れないとの不安を抱える者が多く、初公判の検察側の冒頭陳述の内容などを確かめたかったからのようだ。
保険会社にしてみれば、前述のように、柏木被告は保険営業の傍ら詐欺投資話もしていたことから、事件前から被害者からは保険会社の責任を問う声も出ていた。また、前出・タイ鉄鋼石の投資話もそうだが、柏木被告は一大詐欺ネットワークの一員で多くの詐欺仲間と連携していたと見られるからだ。