本日、菅義偉官房長官が記者会見の席で、「桜を見る会」の招待者名簿不記載は「公文書管理法違反」であると認めたのは大手マスコミ既報の通り。
これまで内閣府は招待者名簿保管期間は17年度までは1年、18年以降は「管理簿」への記載義務がない1年未満といっていた。ところが、2017年度までの過去5年間の招待者名簿はそもそも公文書管理法に基く「管理簿」への記載をしてなかったことが判明したからだ。
こんな話を聞けば、すでにさんざん指摘されて来たように、安倍首相や昭恵夫人が、本来の「桜を見る会」の趣旨を逸脱し、私的な関係者をたくさん呼びバカ騒ぎするために、我々の貴重な税金を使っていたものだから、当初からそれがバレないように、招待者名簿は即座に破棄させていたのではないかとも疑いたくなる。
だが、それも無理ないのかも知れない。
この「桜を見る会」の問題、これまで地元・山口県下関市の知り合いを多数招き選挙対策をしていたのではないかとか、反社会勢力も交じっていたのでないかとか指摘されて来たが、実はその参加者のなかには安倍首相一族の母・洋子氏、父・安倍晋太郎元外相、さらには安倍首相の元秘書なども関わる、かつて政界フィクサーとも呼ばれた人物も出席していた。
ここでいう関わりは単純な交流を意味しない。この元政界フィクサーの経済活動に寄与する内容で、しかもこの元フィクサー、東京地検特捜部が脱税・詐欺再生などの疑惑で動いていたこともある人物であるところ、極論すれば、逮捕されないように結果的にしろ協力してあげていたかたちになってないかというレベルの関わりなのだ。
ある意味、安倍首相との関係でいえば、もっとも出ていたらマズイ人物だろう。
ところが、少なくとも2013年度の「桜を見る会」に出ていたどころか、洋子氏を守るかのようにすぐ横に立っていたのだ。
本紙はこうした疑惑関係故、実は13年10月、その件を「安倍首相主催『桜を見る会』で“ゴッドマザー”の横にいた疑惑の政界フィクサー」とのタイトルで報じていたのだが、「桜を見る会」の今回の問題が起きてもすっかり忘れていた。
この機会に、同記事を是非、ご覧いただきたい(右横写真は『週刊新潮』13年5月2・9日合併号クラビア。説明は、上記記事=本紙13年10月5日号にあります)。