アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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口封じのため!? あの「武田病院グループ」(京都)から、理不尽な理由で追放された武田家長女一家

 京都府下に9つの病院を持ち、総病院規模では京都一の「武田病院グループ」ーーこの武田病院グループは、愛媛県出身で京都大学医学部を出た武田隆男氏が1970年、基礎となる武田病院を開設したことに始まる。(冒頭写真=武田総合病院。計614床)
88歳の現在も武田隆男氏(下写真)は元気で、武田病院グループ会長を務める。そしてグループの理事長は長男の武田隆久氏、専務理事は次男の武田隆司氏が務める。
武田会長には3人の子があり、長女の橋本由美氏は武田病院グループの中核医療法人「康生会」理事、由美氏の夫も同理事であると共に同グループの病院長をしていた。さらに長男は同グループの職員、次男は医師として勤務していた。
ところが、2017年12月の由美氏の理事解任を手始めに、翌月、夫が抗議の意味から辞職。そして18年9月に次男、19年9月には長男が懲戒解雇と長女一家は4人全員が追放された格好だ。
 常識的に考えて1人ならともかく、一家4人が、それも由緒正しいはずの武田一族に連なる者が、1年9カ月程の間に次々と解任、懲戒解雇理由になる不良行為を起こすことなどあり得るだろうか。
実際、由美氏、長男、次男はいずれも解任、懲戒解雇は無効だとして、地位確認を求めるなど提訴し、争って行くようだ。
本紙では今年7月7日、「あの武田病院グループ(京都)で、注目の訴訟が係争中」というタイトル記事を報じている。
その際、原告はある医師としか書いていないが、この長女一家の次男のことだ。
そこで触れているよう、武田病院の顧問弁護士が身分を偽り次男に接触し退職を強要したとして由美氏に所属弁護士会に懲戒申し立てされており(弁護士会は不問としたため、日弁連に異議申し立て中)、これ1つ見ても、尋常ではない追放劇が水面化で行われていうようなのだ。
いったい、何があったというのか?
そこで思い出されるのが、本紙でも既報のように、この武田病院グループ、一昨年には反社会勢力との関連で捜査を受け、昨年には大阪国税局による異例の長期に渡る調査を受けていた事実だ。
何か闇の部分を長女一族が告発するとの疑念を抱き、先手を打って強制排除したということはないのか?
関係者の間では、昨年の国税調査と関係あるのではないかとの見方もあったが、結論からいえば、最初の由美氏の解任(17年12月)は国税調査が入る18年9月よりかなり前なのでこれが直接の契機というわけではないようだ。
だが、関係者に経緯を聞くと、やはり武田病院グループ側にとって不都合な真実が表を出ることを恐れた可能性はあるのだ。

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