アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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2016年東京オリンピック招致を、都民の7割が望んでいる? のカラクリ

東京都(石原慎太郎知事)が2005年9月、2016年夏期オリンピック大会を招致すると表明してから2年余りーーだが、08年が北京、12年がロンドンということで、アジア→ヨーロッパ→アジアではアジア開催に隔たってしまうため、東京の可能性はひじょうに低いと見られていた。  ところがこの間、最有力と見られたリオデジャネイロが、2014年のサッカーワールドカップ開催がブラジルに決まったことで、2年後も同国開催はないだろうとなり、シカゴと共に俄に東京の可能性も出て来たというのだ。  そうなると、インフラ整備など関連費用も含めれば最大実に8・5兆円ともいわれる税金が注がれる可能性もあるだけに、なおさら無視はできない。  実際、都民の多くは声にこそ出さないものの、相変わらずのオリンピックに名を借りたハコモノ建設中心の一部土建屋への公共工事発注には拒否反応が強い。  ところが、東京都とNOP法人東京オリンピック招致委員会(代表・石原都知事)は、都民の多くが招致を望んでいると国際オリンピック委員会(IOC)に売り込むべく署名集めをしており、それに関して疑問の声が出ている。 (冒頭写真=今年5月、東京オリンピック招致大使に任命された星野仙一氏=中と、有森裕子氏=左、と石原知事)  横(2点)に掲げたのは、その署名集めを呼びかけた文書の数々。  1NPO法人がいかなる権限で、公的な各市町村村長に署名活動の協力のお願い=実質、強制ができるのか(左側写真)。  もちろん、東京都(=東京オリンピック招致本部)だって、都の各局等総務担当局長、各市自治会・町内会担当課長、さらに都教育委員会を通じて各都立学校長や市町村教育委員会教育長に同じく実質、強制するのは越権行為というものだろう(右側写真)。  まして自治会への要請に至っては、そこで署名しなければ非国民などと言われかねず、オリンピックを「国威発揚のため」といって憚らない石原都知事の下では、なおさらいつか来た道を彷彿させる。  さらにこの署名をした者には、バッチを配っており(写真)、このバッチ欲しさに署名する者もいるという(都議の証言)から、こうなるとバッチは賄賂とも言える。  それでも集まった署名は40万名程度に過ぎず、都側が100万名程度は集めたいとしている。  もちろん、こうした人件費、バッチ代なども大半は我々の税金で賄われており、これら招致費用は公にされている分だけでも100億円を超えると見られるのだ。  一方、ここに来てさらなる疑惑の行為がなされる可能性がある。  都側は12月上旬までに招致の賛否を問う意識調査を行い、70%ほどの賛成を得たいとしている。そして、この結果を来年1月、IOCに提出する。  だが、一般都民にすればそんなことに巨費を投じるなら削減されている社会保障面の充実に回して欲しいというのが一般的な考え。市民派の調査では、逆に70%以上が反対の結果が出ており、まともに調査したらとてもではないが賛成が70%にもなるはずがない。  実は2008年の招致に大阪市が立候補した際、同じように意識調査が行われ、その際の賛成は実に96%だった。そのカラクリとは、「税負担、交通、環境といった課題が解消されれば」という現実にはあり得ない条件付きでの賛成だったのだ。  その条件付きを除けた「毎日新聞」の当時の調査では賛成は55%だった。こうしたなか、いかにして石原知事は70%を確保するつもりなのか。見物である。…

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