アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「セイクレスト」水増し増資で、ついに逮捕された証券アナリスト・松尾隆の言い分

 ジャスダックを上場廃止(11年5月。破産手続き中)になった不動産販売会社「セイクレスト」(大阪市)の水増し増資事件で、大阪府警捜査2課と証券取引等監視員会は本日午後、元社長・青木勝稔(49。下写真)と、証券アナリスト・松尾隆(67)の両容疑者を金融商品取引法違反(偽計)の疑いで逮捕した。
セイクレストは債務超過のために上場廃止寸前だった10年2月、不動産現物出資による21億2000万円分もの第3者割当増資を実施。これによりセイクレストは債務超過を一時的に解消した。
 しかし、この現物出資された和歌山県白浜町の分譲地(横写真。約2万5455坪)の実際の価値は数億円程度に過ぎなかったと見られる。
この不動産鑑定を行った不動産鑑定事務所は、同じく、上場廃止になったゲームソフト販売会社「NESTAGE」でも同様の現物出資不動産につき鑑定、その件で、すでに11年7月、今回と同容疑で大阪府警捜査2課が鑑定事務所社長らを逮捕しており、したがって、その時点でセイクレストの今回の疑惑も浮上し、本紙でも報じていた。しかも、今年4月には大阪府警は松尾容疑者の自宅を家宅捜索、また松尾容疑者から任意で事情を何度も聞いており、その時点で逮捕は時間の問題とも見られていた。
この件に松尾容疑者が深く関与していたことは、セイクレストの現物出資引受をした福島県郡山市の会社K社は以前からの松尾容疑者の金主であり、また、この引受によりK社はセ社の大株主になり、「大量保有報告書」を提出しているが、そのK社の事務上の連絡先が松尾容疑者の東京・人形町の事務所になっていたことでも明らかだろう。

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