6月15日、馬毛島を所有する立石建設グループの「タストン・エアポート」(旧・馬毛島開発。東京都世田谷区。立石勲代表)が第三者破産申し立てを受けていたことは本紙でも既報の通り。
同島は、わが国政府が米軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)候補地としてこの間、用地買収交渉を続けていただけに注目されるわけだが、この件を追うと、とんでもない闇が隠れている模様だ。
まずは、こんな不可解な事実がある。
関係者によれば、今回、第三者破産申し立てをしたのは「益田建設」(埼玉県八潮市)だという。
「破産申し立ては債権回収のためでしょう。立石建設側は申し立てを取り下げてもらうために3億円持参したそうです。にも拘わらず、益田建設側は受け取りを拒否。このため立石側は供託しています。なぜ、益田建設は受け取らないのでしょうか。実はその背景には、防衛省側が受け取らないように圧力をかけているためとの見方があるんです」
いったい、どういうことか?
実は益田建設は、単にスポンサーとしてではなく、立石建設側とこの間、一緒になって馬毛島をわが国政府に購入してもらうべく動いていた経緯があるという。
その証拠に、馬毛島の土地謄本を調べてみると、全島約8百万平方メートル中、タストン・エアポートの所有する約50万平方メートル分に対し、益田建設は15億円の根抵当権を付けている。13年9月のことだ(以下に、その登記簿を転載)。